高額買取切手を徹底解説!「赤猿切手」とは?
2024.12.09
切手コレクターには有名すぎる逸品、「赤猿切手」。
今回は日本を飛び出して、プレミア価格で買い取りされている外国切手をご紹介いたします。
赤猿切手はどんな切手?
「赤猿切手」は、1980年に中国ではじめて発行された年賀切手です。
正式名称は「子猿」といい、1980年の干支の猿がモチーフになっています。この「子猿」切手は中国切手の中で最も有名な切手の1つです。
図柄は赤い背景に子猿が描かれており、毛が精緻に描かれ子猿の絵は大変美しく、また金粉がまぶされた姿からも縁起物としても人気の切手です。
その美しさが為に郵送中に切手が剥がされて盗まれてしまうという噂が出回り、あまり流通されなかったとも言われています。
特に、小猿の顔や手の部分に金粉ついている状態がいいものほど希少性が高く、高額取引されれています。
「赤猿切手」は中国国内はもちろん、日本や海外のコレクターにも非常に人気があるため、レプリカだけではなく、偽物も多く出回っています。
「赤猿切手」のデザインを手がけたのは中華人民共和国の画家、黄永玉氏です。
作者の黄永玉は、中国湖南省出身で、画家、版画家、詩人、作家ととても多才な人物として知られています。
ちなみにその他の干支の切手に関しては残念ながらプレミアはついておりません。
中国の干支と、日本の干支は基本的には同じですが、使われている漢字や干支の切り替わり日に違いがあります。
中国の新年は、春節(旧暦の正月)に始まります。そのため、干支が切り替わるタイミングが日本の元旦(1月1日)とは異なります。
干支 | 解説 |
---|---|
1. 子(ねずみ・ね) | 繁殖力が強いとされ、子孫繁栄や知恵を象徴します。 |
2. 丑(うし) | 勤勉さと忍耐力の象徴とされます。 |
3. 寅(とら) | 勇気や力強さを象徴し、守護者とされています。 |
4. 卯(うさぎ・う) | 穏やかさや幸福を象徴し、飛躍を意味します。 中国の干支では、「兎(トウ)」の文字が使われます。 |
5. 辰(りゅう・たつ) | 唯一の架空の動物で、天と地を結ぶ力を象徴します。 |
6. 巳(へび・み) | 知恵や再生を象徴し、神聖な存在とされています。 |
7. 午(うま) | 行動力や自由を象徴します。 |
8. 未(ひつじ) | 優しさや調和を象徴し、家族や平和を意味します。 中国の干支では、「羊(ヒツジ)」の文字が使われます。 |
9. 申(さる) | 機知や器用さ、ユーモアを象徴します。 |
10. 酉(とり) | 時間を知らせる存在で、勤勉や正確さを象徴します。 |
11. 戌(いぬ) | 忠誠や友情を象徴し、守り神とされています。 |
12. 亥(いのしし・い) | 勇敢さや力強さを象徴します。 中国の干支では、「猪(ブタ)」の文字が使われます。 中国では「猪」は、日本でいう「豚」を指しています。中国の12番目の干支は、ブタになります。 |
赤猿切手の種類は?
赤猿切手の種類は、4種類あります。
・1980年中国発行
今回、解説をしている赤猿切手です。
中国初の年賀切手で1980年に発行されました。
発行当時からその美しさから大変人気がありプレミアがついていましたが、
赤猿切手が有名になったきっかけは、30年ほど経った頃にある男性が赤猿切手をオークションに出したところ1億2500万円ほどの高値で売れたそうです。
この出来事が中国全土で大ニュースとして伝わり、今や赤猿切手は誰もが知る切手となりました。
現在でも人気の高さからレプリカでもいいから手に入れたいという人が多くいます。
レプリカは違法なものではありませんので、500円~1000円程度で多く取引されています。
切手の右下に黒い斜線が入っているのが目印です。
・2013年北朝鮮発行
詳細はわかりませんが、2013年に北朝鮮にて正式に発行されたものがあるそうです。
ハングル表記のものとなっています。
・2016年ソロモン諸島発行
2016年12月1日にソロモン諸島にて発行された新年の切手です。
当時日本円で700円程度でした。
・2023年シエラレオネ発行
2023年12月15日に発行された申年切手です。
申年でも何でもないのに発行した理由は不明です。
当時日本円で2,600円程度でした。
赤猿切手の発行枚数は?
赤猿切手の発行枚数は、当時800万枚が予定されていましたが、
発行の途中で刷版が故障してしまい、予定していた数より大幅に少ない500万枚に留まりました。
予定通りの発行枚数で発行されていたら、現在の人気はなかったのかもしれません。
赤猿切手はなぜ高額取引されるの?
中国ではじめての年賀切手だったことや、発行枚数が少ない事に加えて
当時の中国では文化大革命の騒乱が続いており、切手の収集が政府により禁止されていました。
外国へ切手を輸出することも不可能であったこともあり、中国国外での流通量がさらに少ないことも理由に当たります。
また、中国の富裕層による投機目的の実物資産として、大量の中国切手が購入されているため
需要量が多く、需給のバランスが崩れていることもあって高値で取引されるようになっています。
歴史や発行している国の社会構造による、プレミア価格の上昇と考えられるので、外国切手はとても奥が深いですね。
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